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『日記』 「孫と奈良・京都に遊ぶ」 4/4

『日記』 「孫と奈良・京都に遊ぶ」 4/4


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# 3/29
9歳の孫T君(男児)を学期末毎に、鉄道博物館(大宮)や科学博物館に連れて行った。この春休み、寸暇を盗んで奈良・京都の小旅行をすることになった。早朝の新幹線で京都に行き、奈良を回って京都に泊まり東京に帰って来る計画である。T君は鉄博・科博・動物園が好きであったが、この辺で文化方面にも視野を広げさせたいという願いが当方にあった。日本文化入門(仏像)である。日本の古典文化に触れさせることと、鉄道好きのため京都の梅小路鉄博との2つの見学を計画した。但し9歳の児童なので無理なスケジュールは控える。

* 「阿修羅像」

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半日の奈良から選んだのは、興福寺の「阿修羅像」と東大寺の大仏である。本人は奈良公園の鹿に興味を持っていたが、、、奈良には正午に着いた。昼食を取ってから行動開始、まずは興福寺の「阿修羅像」から。
やはり「阿修羅像」には興味を示した。天平の少年の優しい像には感動する。君の「<心の魂>、心の原像として心に刻みつけておいて欲しい」。の願いはどのくらい?

* 現在、興福寺伽藍の中核である「中金堂」の再建工事が進められて、2018年に完成。
国宝館に置かれていた「八部衆」(阿修羅像を含む)「十大弟子」は「仮講堂」で展示。
*「国宝館」時代は横に並べられていたが、今回の「仮講堂」では全体3列、中央に本尊阿弥陀如来、その左右に梵(ぼん)天と帝釈(たいしゃく)天。その左右に金剛力士の阿(あ)業と吽(うん)形(「あ」と「うん」)、さらに外側の左右に多聞天と広目天、これが奥の一列目。中の列は「十大弟子像」など12の仏像。前列は6体。右から持国天、ヒバカラ像、サカラ像、華原磬(かげんけい)(唐代の楽器)左へ阿修羅像,五部浄像、増長天。本尊の阿弥陀如来を囲んだ立体的な並べ方、仏像が生きている!
並べ方によって阿修羅像が生き生きとしてきた。
全部で26体の内国宝17体。国宝のラッシュだ!これは凄いことなのだ。
阿修羅を筆頭に八部衆像の4体が少年だ。発願者の光明皇后の意志が反映されている。我が子を幼くして亡くした母親の思いが込められた、優しい阿修羅像は時を超えて現代人の魂を撃つのである。T君は感動したようである。今回の旅で一番良かったものに「阿修羅像」を挙げた。(後での感想)

* 「奈良の大仏」
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東大寺の前は多くの人で一杯である。それも、ほとんどの人が外国人だ。日本人は少ない。中国、韓国、台湾、ベトナム、豪州、米国、、、噂に聞いていたがこれ程とは思わなかった。鹿が煎餅を求めて寄ってくる。T君は外国人の子どもと一緒になって鹿と戯れていた。

大仏の巨大さにはT君はビックリした。大仏の横の柱に穴が開いており人々が並んで騒いでいた。柱の穴(大仏の鼻と同じ大きさ)を潜ると「無病息災」と言われ、子どもだけでなく太ったおばさんが無理して潜るものだから大騒ぎだ!T君も騒ぎに乗って潜ってみる。

* 「二月堂・三月堂」
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二月堂へぜひ行ってみたいと大仏殿の横の山を登ってゆく。石段を登ってゆくと舞台作りの二月堂が一瞬見えた。他の寺とは一線を画す風貌である。美しく古びく奥床しい舞台作りの寺が又も我が心を捉えてしまった。旧暦の二月「お水取り」が行われて奈良は春を迎える。若狭から「お水」を運び、夜、松明を掲げた僧侶がお堂駆け巡る。何千人の見物客で賑わう。何度か見に来た。回廊から奈良の町が見渡せる。大仏殿の金の鴟(し)尾(び)が見えた。奈良の町が広がっている。山に囲まれた盆地の町だ。昔はここから万葉人のことを偲んだ。

三月堂の仏像は16体、荒々しいのが多い。本尊が「不空羂索(ふくうけんさく)観音」像、何本もの棒のようなものと装飾を絢爛豪華に背に飾っている。梵天、帝釈天など男性的仏像で個性的な仏像が本尊を守っているかのようだ。寺の僧が言う、「<執(しゅ)金剛(こんごう)神(じん)>(秘仏開扉2/16)は創建以来の鮮やかな色彩を見せている」、と。国宝が12体、4体が重文。奈良・京都は国宝・重文のラッシュだ。
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三月堂の前の「4月堂」、あまり知られていない。本尊の「千手観音菩薩」、ごってりとした装飾の豪華な仏である。顔がいい。それと暗くてよく見えなかったが「普賢菩薩像」、象に乗った精巧な作りの仏で、普段展示していないという。これも良かった。仏像が優しい顔をしている。

(私は体調不調でなぜか歩けなかった。初めてのこと? T君は元気!大仏前から近鉄奈良駅までバスに乗り、夕方京都のホテルに入った。)

# 3/30
新都ホテルの朝食が美味かった。10余年の外国旅行―特にイタリアー朝食のヴァイキングより美味しかった。T君が部屋のキーカードを拾ってあげた。落とし主(ご婦人2名の一行)とは後に「イノダコーヒー」で席が隣合わせになる。先方もキーカードを拾った子どもと気づいたそうだ。(私は気が付かず後で知った)ホテルは満員、しかも外国人が多い。き
ホテルから15分の「東寺」、日本一の高さを誇る木造五重塔。昔高いビルが無かった時代の京都のシンボルだった。最近京都に泊まると必ず東寺の仏像を見に行く。
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*「講堂」国宝の仏像が詰まっている!3部に分かれる。
①如来部=中央・大日如来を本尊として4体の如来で守る。全部・重文
➁菩薩部=中央の大日如来に対面して右側に、金剛波(こんごうは)羅(ら)蜜(みつ)多菩薩(たぼさつ)を中心に4体の金剛菩薩で守る。全菩薩5体=国宝
③明王部=中央の大日如来に対面して左側に、不動明王を中心に4体(金剛夜叉・降三世・大威徳・軍茶利)で守る。全明王5体=国宝
さらにその外側に
右=多聞天、梵天、持国天。左=広目天、帝釈天、増長天などが守っている。(6体=国宝)
国宝が16体。重文が5体と講堂の建物も重文。21体の仏像が面白い。一つ一つ個性があり、見ていて厭きない。様々に想像を掻き立てる。
16の国宝は空海講堂創建当時―820~830年代に創られ、火の炎にお堂が焼かれた時も僧の手によって保護されて現存されている。
講堂の仏の配置図だが、興福寺の阿修羅像などの今回の配置図と比較してどうなのか?

*「金堂」国宝 本尊=薬師如来と日光・月光の両菩薩。本尊薬師如来を支える十二神将。
  仏像は金箔=重文。空海創建当時に建立されたが何回かの火災で消失。現存は豊臣秀頼の寄進による。仏像は桃山時代の傑作とされるが美学的に面白さはどうか?

* 「京都鉄道博物館」
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昨年4月に新しきリフレッシュした梅の小路公園にある京都鉄道博物館。大阪の鉄博も統合して大きくなった。春休みで小学生・幼稚園児などで一杯だ。東京・名古屋を見てきたT君、目を輝かして観てまわる。
・保存車両
多くの蒸気機関車。ディーゼル機関車。SLスチーム号客車。過去の車両。0系新幹線。
特急車両。貨物列車。西日本の電車。

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・特に他の鉄博にないもの、
① 扇形車庫と転車台=こんなに規模が大きいものを初めて見た。凄い!

② 本物の「SLスチーム号」の毎日運行。梅小路公園内を運行。市内での蒸気機関車の運行はここだけ!

*  「イノダコーヒーでくつろぐ」
イノダコーヒー①

私は野暮な東京人でありながら、いにしえの古都に憧れ学生時代から京阪に遊んだ。「イノダ」の本店で町衆の旦那が朝ここで一杯のコーヒーを飲み仕事に取りかかる、という伝説を知った。町衆ではないが私はここをこよなく愛した。大広間は喫煙フリーで残念ながら今は禁煙席に案内される。朝の新都ホテルの「キーカードのお方」ではないが、「イノダ族」ともいえるファンが定着したのではないか?(冗談半分のお話)美味しいハムサンドと珈琲を飲みながら旅心を味わった。T君はここの「アイスメロンソーダ」が気に入ったようだ。
さあーT君、旅は面白かっただろうか?奈良や京都の日本の古い文化を関心を持っただろうか?

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  1. 2017/04/04(火) 20:34:12|
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