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『2017年映画』 「スノーデン」(監オリバー・ストン出ジョセフ・ゴードン・レヴィット) 2/14

『2017年映画』「スノーデン」(監オリバー・ストーン出ジョセフ・ゴードン・レヴィット)  2/14

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*ハリウッドを代表する社会派の監督オリバー・ストーンの「スノーデン」を見た。アメリカ政府による個人情報監視システムの実体を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの伝記である。
2013年6月、英国のガーディアン誌のスクープ、米政府が秘密裏に開拓した国際的監視プログラムの存在が発覚する。情報提供者は米国家安全保障局NSA職員、29歳の青年エドワード・スノーデン。輝かしいキャリヤと幸福な人生を賭けてまで、何故彼は内部告発に踏み切ったのか?
世界最強の情報機関の内部を暴露すれば身の危険が迫るが、スノーデンは全世界の個人情報が監視されている事実に、黙っていることが我慢ならなかったという。映画は彼を支えた恋人との日常生活を描いてゆく。情報機関の中枢へと登りつめながら対テロ監視の名の元に、彼自身も驚愕する監視システムに己も監視されているのではないかという強迫観念に捉われる。

*私はアナグロ人間でデジタルは無知に近い。このパソコンも息子たちの援助で辛うじてやっている。映画を見ていて監視プログラムがどういうことなのか全貌が掴めなかった。監視プログラムが具体的に市民の生活にどのような恐怖をもたらすかわからなかった。

*映画のシーンの内容
① SSO(エスエスオー)「特殊情報源工作」国際ケーブルなどの通信インフラに侵入し、NSAに転送する。
② PRISM(プリズム)マイクロソフト、ヤフー、グーグル、フェイスブックから利用記録を情報として収集。
③ STORMBREV(ストームブリュー)国際海底ケーブルの上陸地点で、通過する全通信をコピーする。全世界7ゕ所のチェックポイント。

*私はこれを書いていて上記のシステムが具体的にどれほどのものか想像力を働かせない。ただ、ネット社会のスピードの速さ、パソコンの便利さと裏の闇、プライバシーが丸裸にされる。「2045問題」(コンピューが人間の知能を超える)は耳にしている。だがその程度の知識ではたかが知れている。だが、この奥に恐ろしい世界があるかもしれない。

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主人公のスノーデンは2013年6月に英国ガーディアン誌で内部告発を行った後、米当局から逃亡、現在モスクワにいる。彼が何故内部告発に決断した究極の理由は映画でオリバー・ストーン監督に語っている。又、スノーデンは内部告発に際して綿密な計画を立て実行した。告発を世に知らしめる計画の中にストーン監督による映画化が入っていたかも知れない、がこれは?である。
オリバー・ストーン監督にはスノーデンの弁護士を通して連絡が入り、ストーン監督はスノーデンと何回か会った。モスクワに9回会いに行った。監督は彼の協力が得られれば、「内部の者の見た視点」で映画が撮れるのではないかと思って映画化を決意した。

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例えばこういうシーンがある。
*いったん日本の通信を支配したら、次はインフラ・送電網・ダム・病院に支配は及ぶ。いつか日本が同盟国でなくなる日が来たら、全部破壊というわけだ。衛星から見た日本列島が映し出される。煌々(こうこう)と輝いている。それが突然真っ暗闇になる。日本を報復するために社会機能を壊滅するというわけだ。標的はメキシコ・ドイツ・ブラジル・オーストリアに及ぶ。

*個人のメール・チャット・ネット検索履歴・携帯電話の通話記録など、世界中のあらゆる通信経路を通過する情報をすべてNSAが掌握している事実を突きつけられている。我々は井の中の蛙であり、井の外に出れば恐るべき防諜の世界が張り巡らされているとスノーデンは言っている。

*日本の一般の個人や企業が米国の監視網の中に入っているか?スノーデンはイエスだという。NSAの世界同時監視システムはテロ対策用だが、テロリストをあぶり出す為、普通の人のメールやSNSなど全データを取り込んでおく。つけ込む弱みを探っている。以上の目的で作られたともいえる「秘密保護法」。今問題になっている「共謀罪」!具体的な行為がないのに話し合っただけで処罰する、という危険な法律。監視システムの完成を急ぐ国家権力。

*2010年、ジュリアン・アッサンジ氏によって設立された「ウィキリークス」によって報じられた<アメリカ外交公電流失事件>。2013年、スノーデン氏による<アメリカ国家安全保障局NSA>による「個人情報収集の手口」。2016年に発覚した「世界の大富豪たちの金融取引の記録<パナマ文書>-タックスヘイブンによる税金逃れーの流失。これらの勇気ある公表がなければ我々は真実を覆い隠された世界に生きていたことになる。 

*<トランプ登場後の世界>
彼の当選が決まりかけた時、もの凄い不安に襲われ調べたみたら、世界のがらんどうの骨組みが透けて見えた。まず、驚いたことは99%の論者がトランプはまさか当選するとは思っていなかった。トランプ氏の言動のひとつ、米国は世界の警察官から降りたいという衝撃的な発言だった。今までの世界の仕組みを変えるのかと思った。又、自分の国は自分で守れという当たり前の理屈を突き付けられた時、我々は敗戦・戦後史の70年を歩んでしまったのだと思った。しかし、今のままが一番いい。70年戦死者がいない歴史は貴重だ。だがこの体制を維持すのは大変な努力を伴う。いや、それは可能か?とつぶやいてしまう。
ドタバタは続きそうである。お調子者の踊りが狂いだした!頼みもしないのにお土産外交に狂いだした。どこまで狂ってゆくのだろうか。



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  1. 2017/02/14(火) 16:32:55|
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