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『2017年映画』「ヒトラーの忘れもの」(デンマーク・ドイツ共同制作) 1/14

『2017年映画』「ヒトラーの忘れ物」(デンマーク・ドイツ共同制作)      1/14
                      監督・脚本マーチン・ピター・サンフリト
                      軍曹ローラン・モラー兵士ルイス・ホフマン
 
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第2次大戦の1940年デンマークはドイツに占領され、5年間の占領後45年5月ドイツ軍は降伏。敗残のドイツ兵が列をなして自国に引き上げてゆく。それをジープで追ってきたデンマーク軍のラスムンス軍曹(ローラン・ムラ)が、凄まじい罵声を浴びせ、ドイツの敗残兵を殴打する。凄い憎しみをナチスはデンマーク人に与えた。

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ナチス・ドイツがデンマークの海岸に埋めた地雷の数は200万個以上。その撤去をデンマーク当局は、置き去りにされたドイツ軍捕虜しかも少年兵たちにやらせた。これは実話に基づく映画化。しかもデンマーク国内ではほとんど知らされず、歴史の闇に葬り去られた事実だった。この映画はデンマーク・ドイツ合作の作品である。

美しい白砂の海辺で、腹這いになった少年兵が一つずつ除去してゆく。間違えば命を落とす。訓練の時、緊張した一人が爆死している。緊張で汗を流しながらの作業が続く。緊張感に満ちたシーンだ。寝食を共にする11人の少年兵。思慮深い少年から幼い心の子ども、反抗的で脱出を考えている者、様々なキャラクターである。ただ、みんなは終わってドイツへ帰るという望みで作業に従っている。
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デンマーク軍のラスムスン軍曹は11人のドイツ少年兵を海岸の粗末な掘っ立て小屋に隔離し、連日、食料も禄ろくに与えず、過酷な地雷撤去を強いていく。ドイツ軍への余りの憎悪感から、彼の妻子がドイツ兵に殺されたことがわかる。地雷解除は絶好の復讐のチャンスか?
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しかし、少年兵との接触によって彼の心が微妙に動く。
終わればドイツに帰れるとひたむきに思い詰めて必死に作業をする彼ら。ひもじさから家畜の餌を食べて食中毒を起し、地雷に嘔吐し、大怪我を負う事件が起こる。それを聞いて、いつの間にかパンとポテトを調達していた軍曹。海岸でサッカーをやって良い雰囲気が出来たと思ったら、愛犬が爆死して軍曹が元の鬼軍曹に戻ってしまった。少年兵は又一人、一人と落命してゆく。

局面が転回するのは、近所の少女が何もわからず地雷原に入ってしまった時だ。少年が手前の地雷を一つ一つ取り除きながら辿りつくまでの間、逆の方角から無謀にも地雷原に踏み込んで少女の元に寄り添ってあげる。その彼は兄を地雷で亡くした心優しい少年兵だ。
少女救出劇は涙がでてくる。地雷原に入ってしまった少女を救おうとした2人の少年兵の行動。映画のクライマックスであり、両国和解の象徴である。
ナチスの地雷敷設の犯罪性と、デンマークの戦後処理の恥部を合わせて、真っ向から描いた作品である。いたいけな少年兵の地雷撤去シーン。
一方の鍵を握る、軍曹の表情の刻々の変化、軍曹の少年兵に対する態度、行動、、、
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ラストは夢のようなシーンだ。




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  1. 2017/01/14(土) 20:22:37|
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