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映画・美術・イタリア旅行の紀行文の紹介です。

『美術/音楽/舞台/読書』「灰とダイヤモンドとオジンスキのポロネーズ10/19

『美術/音楽/舞台/読書』「たんめん老人のたんたん日記」によせて
                    『灰とダイヤモンド』とオジンスキのポロネーズ  10/19

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「たんめん」さんの10/17(月)付きの文章(『灰とダイヤモンド』とオジンスキ)を面白く拝見しました。戦勝祝賀会での最後の曲がショパンではなく民族派のオジンスキ(1765-1833)だとの見解。祖国が世界地図から消えた屈辱を持つポーランド人にとって、ポーランド解放と思った祝賀会を飾る曲はオジンスキの「ポロネーズ=祖国よさらば」だとのこと。そして、ポーランドの曲は装飾音符が多い、成る程と思いました。当時音楽まで手が回りませんでした。

アンジェイ・ワイダのことを知っていて語る人がいることは嬉しい限りです。『灰とダイヤモンド』は難しかった。一つは、検閲を潜るため、比喩・象徴・皮肉・を映像でふんだんに使っているからです。次にポーランド史や戦中戦後の情況を知らなかったこともある。
又、映画が第2次大戦直後に基点をおきながら戦中戦後の情況をだぶらせていることもあった。
殆ど映画の個々のところは忘れましたが、花火の変な上がりかた、逆さのキリスト像、戦勝祝賀会の踊り手の蛾の様なシーン。明け方ホテルの管理人がポーランド国旗を掲げて朝日に向かって歩きホテルの門に立てる。<かくて戦後ポーランドは出発する>(内情は映画の内容の如く、、、)

映画の主人公マチェクは英仏をバックにする亡命政府派のレジスタンスの闘士。(映画では出てこないがソ連を後ろ盾にする共産主義系のパルチザンとの対立があった。『地下水道』ではワルシャワ蜂起が亡命政府派の主導なのでソ連は目の前に軍艦を配置してもナチスのワルシャワ壊滅を見殺しにする。)

マチェクの情念が主に描かれていたから、世界の若者たちが自分の情念・体験をだぶらせ膨らんだ。体制側にとってマチェクが狙う党書記が主人公なのに、彼を狙うマチェクに焦点が充てられたことが検閲で問題になった。マチェクがゴミの山で悶え死ぬシーンが反体制運動の無意味さを象徴するものだと評価され検閲は通った。我々は悶え死んでゆく姿に報われぬ悔しさ・苦悩を感じた。映画は見方によって解釈が変わってくるものですね。

60年代に入って巷では、もし「私がマチェクだったら如何しただろうか?」たらればの議論があった。一番面白かったのは「美人のクリスティーナと駆け落ちする」だった。



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  1. 2016/10/19(水) 10:17:26|
  2. 美術/ 音楽/舞台/読書
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