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『2016年映画』「シアター・プノンペン」(カンボジア映画。ソト・クォーリーカー監督)7/25

『2016年映画』 「シアター・プノンペン」(カンボジア映画、クメール・ルージュの圧政で疲弊した
                   カンボジア人の心を映し出し映画。ソト・クォーリーカー監督 7/25
  
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ポスターDSC_9466


10数年前カンボジアに観光で行った。アンコールワットとトム及びバイヨンを見て回った。森の中に幻の如く遺された宮殿や見事な彫刻は、古典時代にすぐれた文化が栄えたことを思った。
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昔のすぐれた文化と現代(2000年代初期)との落差の極端さも感じた。特に男性が極端に少ないことに20数年前のポル・ポト政権下の圧政・虐殺の影響が残っていると本に書いてあった。また、遺跡と遺跡を巡るバスでの移動の時、窓から見える村の様子や掘っ建て小屋のような家の状態に、何世紀もかけ離れた昔の村を見る思いだった。カンボジアというと今でもその時のことが思い

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出されてくるが現代のプノンペンの賑わいは違った都市に行ったのではないかと錯覚させるほどの変わりようらしい。

カンボジア映画「シアター・プノンペン」は、「暗黒時代」を忘れたかのような現代(2015年)の若者たちが登場する。主人公は首都プノンペンの女子大生・ソポン(マー・リネット)。彼女はみずみずしく青春の息吹きを感じさせた。軍人の父への反抗からか、ボーイフレンドとの遊びに明け暮れる毎日。或る日、寂れ崩れ落ちそうな映画館「シアター・プノンペン」に迷い込んだ。そこで、クメール・ルージュ支配以前の映画を偶然見てしまう。

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若い頃の母(名女優ディ・サーベット)が主演していた。しかし、映画の結末が紛失していたので、ソポンは結末を作ろうと国の歴史を調べ出す。クメール・ルージュの時代に何があったか?、、、
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映画の女監督クォーリ―カーは母子家庭で父親を知らないで育った。(多くの家庭がそうだった)父親はポル・ポトによって殺された。大弾圧で引き裂かれた恋があったこと。映画の中で、家族にも隠された秘密―加害者であった父が今では後悔で苦しんでいることなどが表現される。又、100万人の命が奪われた歴史があった。
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家族の歴史からクメール・ルージュの暗黒時代へ、さらに9世紀から15世紀に栄えたクルメール王国の、絢爛の王宮伽藍!カンボジアの歴史を遡ってゆく。
歴史を忘れたかのような現代の繁栄。繁栄の渦巻きにどうアプローチして、過去の歴史の中に入ってゆくか。その意味ではカンボジアも日本も同じである。

②DSC_9459




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  1. 2016/07/25(月) 14:37:00|
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