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私の見た映画・美術・

映画・美術・イタリア旅行の紀行文の紹介です。

2013年『映画』 テレビ「ヒトラー・チルドレイン」8.22 9/2記

「ヒトラー・チルドレイン」 ~ナチスの罪を背負って~ 8/22 9/2記 
               イスラエル・ドイツ制作 2,011年

題名

ナチスの大幹部の子孫は戦後どう生きたか?子孫は関係ないとされたか?それとも、、、
BSのテレビで8月22日深夜「ヒトラー・チルドレイン」(ナチスの罪を背負って)というテレビをやっていた。深く考えさせられた。内容を復元してみる。

① ベッティーナ・ゲーリング
ゲーリング元帥
ヒトラーの後継者とされたゲーリング元帥の兄弟の孫ベッティーナは(ゲーリングが大叔父)元帥の実の娘より似ていた。彼女は「彼の残虐性を受け継いでいるかもしれない、ゲーリング家の子孫を増やしてはいけない、と苦悩の末、血筋を断絶したいと兄と私は不妊治療を受けた。」
べッティーナ・ゲーリング

② カトリン・ヒムラー
ヒムラーの兄弟の孫の娘カトリンは「親族にああいう人がいることは大きな重荷です」家ではヒムラーのことはタブーだったが、罪悪感を綴った本を出し、今はユダヤ人と結婚している。
ヒムラー
* ヒムラーはユダヤ人強制収容所を造り数百万人を殺した。
カトリン・ヒムラー
カトリンの悩み
「ナチの戦争犯罪人の子どもたちは、殆どが自分の人生を生きるためにバランスをとるのに苦しんでいる。親との義絶か無条件の忠誠かを選択しなければならない。」

③ ライネル・ヘス
<ルドルフ・ヘスの孫 ライネル・ヘス> 
DSC_9554へスの孫
ルドルフ・ヘス
アウシュヴィッツ収容所所長ヘスの孫ライネル、父が収容所内の邸宅で育った。初めてアウシュヴィッツを訪れ、邸宅の壁ひとつ隔ててガス室があったことを知りショックを受ける。アウシュヴィッ内でイスラエルから訪れていた学生たちから厳しい質問を浴びせられる。
アウシュヴィッツの学生たち
DSC_9582ホロコーストと出会う
ホロコーストの証言
DSC_9584抱き合う2人
その場面にいたホロコーストの生存者ツヴィカさんが、ライネルに握手を求め「私はここにいたんだよ。君たちはそこにいたわけではない。きみたちがやったわけではない」とハグをする。

④ 二クラス・フランク
ハンス・フランク二クラスの父、ハンス・クランクはヒトラーの腹心で占領したポーランド総督、ゲットと強制収容所を管轄した。ニュルンベルク裁判で有罪、処刑された。
二クラス・フランク<ハンス・フランクの息子ニクラス・フランク>
息子の二クラスは父の評伝を書き、父がポーランドでやった行為を赤裸々に描いて話題になった。
「たとえ自分の親でも、ああいうことは非難しなければならない。」
「私はあなた方を誰1人として信用してはいない。経済状況が悪化したら、又あの当時と同じような考えを持ち、強い指導者に従い、少数民族を排除し投獄するかも知れない。強制収用所は作られなくても、あちらこちらで殺人が起こるでしょう。そうやってドイツ人の雇用を守ろうとするのです。」
彼は要請があればどこへでも出かけて行き、ナチの犯罪の糾弾の公演を行っている。
DSC_9573姉の自殺「姉は父さんより長生きしたくない、と言っていました。父の処刑は46歳。姉はもっと生きられるのに46歳で自殺してしまった。

ヘスの孫のライネルは「この罪の意識を背負って苦しむために私の人生はある。祖父がしなかったことを私がやる。償いではなく、祖父がすべきことを私がやるということ」

⑤ ジャーナリスト=エルダド・ベック
エルダド・ベック(ジャーナリスト。ホロコースト生存者の孫)

ジャナーリストの総括1
ヘスの孫ライネルとコンタクトを取り、彼をアウシュヴィッツへ案内する。
彼は言う。(このドキュメンタリーのまとめになっている。)
総括 4
「ホロコーストは、戦後の和解のプロセスを、寛容にも受け入れたのです。
ホロコーストは想像を絶するほど恐ろしく今日でも私たち一人一人を脅かしているという事実があります。私たちはみんなこの物語にハッピーエンドを見つけたいのです。つながりを見出そうとしました。そうすることでこの先の人生を生きてゆけるのです。
彼らは(アウシュヴィッツにきたイスラエルの学生たち)ライネルに会ってハッピーエンドでした。しかし、これは数少ない例です。ホロコーストに終わりはないのです。」


戦後のドイツはナチスの戦争犯罪の補償に誠意を尽くしたたと聞く。今も続いている。

ナチスの有名な幹部の子孫の戦後の生き方を見て、(ここに登場したのはきわめて人間的に優れた人たちであろう。)ヨーロッパ社会の厳しい現実を見た。また、ファシズムの恐ろしさを再認識した。再びファシズムを許さないという強い意志を感じた。
翻って、日本はどうだろうか、、、?
暗い気持ちになってしまった。



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  1. 2013/09/02(月) 11:00:32|
  2. 2013年『映画』
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

しかし…

私もこのドキュメンタリーを見た。
重い題材の割には安っぽい流れに拍子抜けした。
しかも現在、ドイツ本国での流れは全く異なるものになっている。
私は仕事の関係上、デュッセルドルフに赴く機会が幾回か有ったが、今のドイツはネオナチが急増している。
一昨年から続く難民の流入によりドイツの美しい町並は失われ、治安は悪化している。ケルンでは大晦日の夜にアラブ人達による集団強姦事件が起き、200名を超えるドイツ人女性が襲われた。
ネオナチの隆昌はその結果である。
ドイツ各地でネオナチの手により難民収容施設が襲われ放火されている。
私はナチが何らかの機会には必ず復活する事を予想していた。ナチズムは民族のサバイバリズムであり、危機の際には必ず目覚める。そのとばっちりが在独日本人に迄回ってきた結果、無関係なビジネスマンが暴行される等、様々な事件が起こり在独30年を超える複数の日本人夫妻が帰国の途に就いた。ひどい話だが、事実である。
この映画では、まるでドイツ人が真に反省しているかの如き主張になっていたが、現況は全く異なる状態へと推移しつつある。
  1. 2018/07/18(水) 11:23:32 |
  2. URL |
  3. たちはく #-
  4. [ 編集 ]

Re: Re: ドイツの近況

> > 。 先日のあなたの記事にあるように、難民問題で揺れるドイツは大変なようです。ケルン集団性的暴行事件などにより、ネオナチの「ドイツのための選択肢(AFD)」の台頭、最近の世論調査ではメルケル支持も下がっているようです。難民に対する考えも国論を2分しているようです。
 難民=レイシストでは勿論ありません。州警察が大規模な家宅捜索を行った。容疑は「民衆扇動罪」。個人宅からパソコンを押収する警察官の姿がテレビに写っていた。インターネットを使ってのヘイトの書き込みの証拠固め。ドイツ当局は民族差別を行う不当な書き込みを削除するだけでなく、法的に対処する姿勢を示している。
 ドイツの現状は、このように国論を2分しながら、戦後70余年積み上げてきたものとそれを壊す者との闘いの戦場でもあります。それに比べて日本の現状はどうでしょうか?
> > そもそも、なぜドイツは難民に寛容であったのでしょうか?それは、御承知のように第2次大戦のナチスによる「ユダヤ人虐殺」に起因している.戦後ドイツはこのユダヤ人虐殺の反省から出発しました。。難民に対する考えも国論を2分しているようです。 ドイツの現状は、このように国論を2分しながら、戦後70余年積み上げてきたものとそれを壊す者との闘いの戦場でもあります。それに比べて日本の現状はどうでしょうか?

> ジュリアンの夢


 
  1. 2018/07/24(火) 10:26:33 |
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  3. ジュリアンの夢 #-
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