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私の見た映画・美術・

映画・美術・イタリア旅行の紀行文の紹介です。

『日記』 酷暑お見舞い申し上げます

時を超えた酷暑お見舞いを差し上げます。

我が列島に覆いかぶさる酷暑の夏は、熱中症の症状を呈しているようで、
皆様にはご健康にくれぐれもご留意下さい。

         2017年8月末   ジュリアンの夢





『2017年映画』「静かなる情熱―エミリ・ディキンスン」岩波ホール 8/26

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エミリ・ディキンスンという詩人の半生を描いた映画を見た。名前だけしか知らず、彼女の詩も読んだことがなかった。しかし、映画は緊密感あふれるシーンと真実の詩空間を求めた一人の女性の半生が展開されていた。一見、潔癖で意志が強く人生に妥協しない主人公の内面はどのような精神の葛藤が渦巻いていたのだろうか。死後発見された1800篇の詩に表現されているが、映像表現として展開されたのは、主人公エミリを演じたシンシア・ニクソン。共演者の妹ヴィニ―のジェニファー・イーリー。父親役のキース・キャラダイン。親友のバッファムのキャサリン・ベイリー。兄のダンカン・ダフなど優れた俳優たちによってつくられた、舞台劇のような画面である。
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特に主役のシンシア・ニクソンの名演。彼女の台詞の発声、立ち振る舞い、彼女の画面での一切が<エミリ・ディキンスン>の詩や人間性を具現しているといえる。孤高の詩的宇宙の表現といえる。余り内実がわからぬままに感動した。
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19世紀アメリカマサチューセッツ州の小さな町アマストで、エミリ・ディキンスン(1830-1886)の死後1800篇の詩が発見され、彼女はアメリカを代表する詩人として脚光を浴びた。エミリが育ち生涯その地を出ることがなかったアメリカ東部のマサチューセッツ州は、清教徒主義の影響を受ける男性社会であった。エミリ・ディキンスンが目指したものは、自立した女性の真の生き方であった。自立した女性の叫びとしての<詩>だった。硬質な詩的宇宙の構築だった。
 
 これは世界にあてた私の手紙です
私に一度も手紙をくれたことのない世界への――
やさしい威厳をもって
自然が語った簡素な便りです――

そのメッセージをゆだねます
まみえることのできぬ人の手に――
自然への愛のためにも――気立てよい――同胞の皆さん――
やさしく裁いて下さい――わたしを
   (亀井俊介編)

彼女の詩の一節である。詩的宇宙から後に来る来者へのメッセージが詩である。孤独な心の奥底からの発信である。

19世紀の男性優位の社会で、エミリは自己の尊厳を守り理想を実現するために、隠遁という道を歩みながらひたすら詩の世界に没頭した。私はこのように詩作に没頭する純な精神を忘れていた、、、


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  1. 2017/08/26(土) 15:57:08|
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『日記』「緊急ニュース—ー戦争は絶対反対!」 8/10

『日記』「緊急ニュース—―戦争は絶対反対!」 8/10

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北朝鮮と米トランプ政権との緊張!今にも世界戦争が始まるかのような「ことばの応酬」!トランプ・金正恩双方の応酬は「本当にやるのか?」と思わせる様相を帯びてきた。
今回の国連での新たな「制裁決議」に対して、北朝鮮が米領グアム島周辺に向けて中距離弾道ミサイル「火星12」を同時に四発発射する計画。しかも、目的地はグアム島、島根・広島・高知三県の上空を通過すると具体的な地名をあげて威嚇した。具体的に地名をあげての威嚇は、人々の恐怖感を煽り、民族主義・軍国主義を煽るだろう。

しかし、皆さん!挑発に乗ってはダメです!ミサイルを撃ち落とすなど考えていけません。ドンパチが始まり、戦争は憎悪の連鎖を生み、悲惨な殺戮を生みます。70年前に日本は経験したことではありませんか?又、再び繰り返すのですか?
日米や米韓の軍事演習は止めて、どうにかして、話し合いのルートをつけることです。
皆さん!冷静に、忍耐です。無事に過ごしましょう。平和が一番です。
(お休みしていますが、どうしても訴えたいと思いました。)



  1. 2017/08/10(木) 22:11:15|
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『日記』「内閣改造――内閣支持率の行方は?」 8/9

『日記』「内閣改造―-内閣支持率の行方は?」 8/9


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安倍内閣は支持率急落を受けて8/3に内閣改造を行った。骨格は変えずに問題の担当大臣を挿げ替えて、「南スーダンの日報隠し」・「森友・加計疑惑隠し」を断行、野田聖子・河野太郎・林芳正・小野寺五典ら一見目新し人材を配した。内閣改造を受けての世論調査ではどうだったか?多少の効果があって改造後の政権アップがあったものの、国民の目は厳しい。安倍首相を信頼がおけない・加計問題への不信が圧倒的に多い。「森友・加計疑惑問題」という総理に直結する疑惑が払しょく出来ない。


前にも触れたように、民進の都議選における敗北・蓮舫代表の辞任!何故辞任なのか?安倍政権が支持率急落、不祥事が続くなか、受け皿となるべき野党第一党の代表も不在とはどういうことか?しかも代表選は9月1日だという。1ゕ月の不在をどうするのか?民進党は政党の態を成していないのではないか?
(党員・サポーターを含んだ選挙方法で1ゕ月後の日程ということだが、余りにも危機感が無いではないか!国民に目を向けているのか!と怒りの矛先をどこにぶつけるべきか?)


都民ファーストによって東京の民進はガタガタになった。都市部の民進は今後どうなるか?(東京や都市部。参院選の「野党共闘」でよく闘った「日本の北の1人区」を除く)今代表選で枝野氏と前原氏が争っているが、細野氏の離党・小池新党(若狭議員の動き)・それに呼応するかも知れない民進の一部の動き、、、色々な予測が成り立つ。


野党「民進」の運動のテーマとして、
「改憲又は憲法」「原発」「野党共闘」「特に共産党との関係」「連合又は労働組合との関係」まだまだテーマはあると思うが、第1の焦点は「野党共闘」の共産との関係だ。民進の保守派には「共産アレルギー」がある。ヨーロッパの政治を見ていても様々な共闘がある。彼らの「共闘」の原点は「対ナチス」のレジスタンスだ。日本においても「安保法案反対」や参院選を「野党共闘」で闘った。時代はどんどん進化する。日本の巨大な保守反動に勝つには「野党共闘」で闘うことだ。
私は「憲法9条を守る」「反原発」「野党共闘」「真の労働組合」等の立場に立ちたい。小池新党の動きによっては野党再編又は政界再編が起きて、想定外の事が起きるかもしれないが、護憲の立場を貫きたい。


しばらく休みます。皆様のご健康をお祈りします



  1. 2017/08/09(水) 10:49:05|
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『2017年映画』「甘き人生」(イタリア映画、監督マルコ・ベロッキオ) 8/1

『2017年映画』「甘き人生」(イタリア映画、監マルコ・ベロッキオ、
                 出演ヴァレリオ・マスタンドレア、ベレニス・ベジョ、
                    エマニュエル・デュヴォス  8/1

甘き人生ポスター

幼い頃の母の思い出は男児にとって永遠の記憶であり、心の原風景として残る。主人公マッシモにとって、幼き日のダンスを狂うように踊った母が突然目の前からいなくなったことは信じられず、心の内で母を求めて大人になった。母と過ごした幼少期の60年代のトリノと心の底には傷を抱えた現在の90年代のローマ。映画はトリノとローマを交互に同時進行させ、また、二つの物語を交錯させながら主人公マッシモの心の旅路を描いた名作である。
数十年にわたる物語は、イタリア現代史が重なっている。

「落下」のシーンはこの映画の重要なキー・ポイント。少年のマッシモが置物の彫像を窓から落下させる、橋の上から花を投げる、連行されそうになった社長の突然の自殺、水泳のダイビング、窓の外の降りしきる雪、、、幼少時代にマッシモが体験した「落下」は、目隠しされて見ていないが、原イメージは最愛の母のビルからの「落下」だったのだ。「落下」は主人公の人生に纏わりつく重要なポイントである。

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「落下」の人生を包括するのが二つの「ダンス」。幼少期の母との浮かれるようなタップダンス!めくるめく眩惑のダンスだったが、又、母の失踪という「落下」であった。終盤の母のイメージを想起する女医エリーザ(ベレニス・ベジョ)のダイビングと、彼女とのダンスが失われた愛の回復であり、主人公が大人として自己確立する帰結でもある。

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劇中の、父親に連れて行ってもらったサッカーの試合、教会における神父との宇宙論争、紛争地サラエボのシーン、新聞の投稿に対するマッシモの「母に対する思い」の綿々たる思いのこもった文章。それでジャナーリストとして世に出ていった。、いずれも忘れ難いシーンだ。最後の幼少期の母との「隠れんぼ」、隠れている母を追い求めて少年が家中を探しまわるシーンには胸迫るものを感じた。

孤独なマッシモ

監督、マルコ・ベロッキオ。原作、マッシモ・グラメッリーニ。
出演、マッシモ(ヴァレリオ・マスタンドレア)エリーザ(ベレニス・ベジョ)
  マッシモの母(バルバラ・ロンキ)エンリコの母(エマニュエル・ドヴォス)




  1. 2017/08/01(火) 14:45:02|
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