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私の見た映画・美術・

映画・美術・イタリア旅行の紀行文の紹介です。

『2016年 ヒエロニムス・ボスの旅』 ① はじめに 3/27

『ボスの旅』  ①「はじめに」 3/27

DSC_8328中・貝に食われている

①  なぜボスか?(ボッシュとも言われた)
前に書いた通りプラド美術館での思いがけない体験だった。ボスという画家の名は知っていた。プラド美術館へはゴヤやベラスケスやグレコを見に行った。そこでボスの最高傑作に出合った。その衝撃は前にも書いた。

ヒエロ二ムス・ボスは15・16世紀の初期ネーデルラント(現在のオランダ・ベルギー)の画家である。現在30点しか残っていないのに、スペインのプラド美術館に10点、しかも最高傑作が入っている。この謎は当時のフランドルの領主権をハプスブルク家が握りで同時にドイツやスペイン王でもあった時期があった。そしてスペイン王フェリペ2世がボスの絵を愛好したことによる。ボスの絵は後の「宗教改革」で破壊され、現在30点余しか残っていない。宗教改革とはローマ・カトリックに対するプロテスタントの対立抗争である。カトリックの偶像崇拝、裸体や悪魔を描いた絵などはプロテスタントから邪教として破壊された。スペインはカトリックの拠点で、プラド美術館にある絵は破壊から免れた。

ボスは美術史に突出して、後継者もない。学者でないから調べてもわからないけれど、出会いの衝撃さによるか、ボスにもう少し付き合ってみたいと思ったのである。

② 予定の変更
「没後500年 ボスの旅」は初めスペインのマドリッドで<プラド美術館>を見て、ベルギーのブリュッセルへ飛び、<ゲント美術館><王立美術館>を見る予定だった。ところがあのベルギー・テロである。一事、中止か延期かと思った。催行社がベルギーを捨てて、オランダの<デルフト>を代わりにもってきた。フェルメールの「眺望の町」である。やむをえないと思った。テロの規模がまだ不明で性急な結論かもしれないが、テロが全ヨーロッパに拡大しないと祈りつつである。

ぼくはイタリアルネサンス絵画を少しかじってきた。フィレンツェが中心である。かねがね北方ルネサンスー現在のオランダ・ベルギー・ドイツ―が気になっていた。それはそれで大きな山だと思っている。全然勉強をしていない。訪れるのも初めてだ。まぁー見てみょうくらいの気持ちでの旅である。イタリアへ行き始めた頃とは体力始めいろいろと違う。弱気を吐いているようだが、帰ってきたら「ボスの旅」を書きたいと思う。

暫く お休みを頂きたい。
 



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  1. 2016/03/27(日) 18:25:28|
  2. 『2016年ヒエロニムス・ボスの旅』
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『日記』 「ヒエロニムス・ボスの旅」 3/23

『日記』「ヒエロニムス・ボスの旅」3/23


悦楽の園 全体図


前に申し上げた「旅行」とは、<没後500年ヒエロニムス・ボスの旅>4/6~のことなんだ。この20年イタリア・ルネサンス絵画の旅をしてきたが、最後の旅になるだろう、と迷った末に決めたのだった。なぜボスか?といえば、スペインのマドリッド「プラド美術館」で<快楽の園>を見てド―カンとやられてしまったからだ。この世の絵とは思えない、不思議な絵がぼくの心の隅に焼きついて離れなくなったのだ。

旅は「プラド美術館」から飛んで、ベルギーのブリュッセルに行き「ゲント美術館」「王立美術館」へと、、、そのブリュッセルがあのテロだ!
昨年のフランスのテロの発祥地がベルギーのブリュッセルだということは多少知っていたが、まさか!!

困惑の只中にいる。




  1. 2016/03/23(水) 22:53:54|
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『日記』 「パソコンが直りました」 3/22

『日記』「パソコンが直りました!」 3/22

パソコンがやっと回復しました。
皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。ご訪問ありがとうございました。うれしかったです。

2週間手持ち無沙汰で、心身共に良い状態ではなかった。PCが無くてもペンで書けるではないか!昔はこれで書いていたのだから。しかし、実際には書けなかった。それだけPCに依拠した生活になっていたのだ。テレビで脚本家の倉本聡の「100年インタビュー」を見ていたら、ダンサーも1ゕ月稽古を休んだら筋肉が落ちるだろう、と。ボクサーも役者もライターも同じだという。毎日書いていないと駄目、習慣化しないと駄目だと倉本さんは戒めていた。悲愴な心情になった。贅肉がついたボクサーみたいに僕はもうリングに立てないのか?

再度、ご訪問下さった方へお礼を申し上げます。それから、PCを直してくれたTさんにお礼を申しあげます。

右、ご報告まで


  1. 2016/03/22(火) 21:13:11|
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『日記』「パソコンが故障しました」3/8

『日記』 「パソコンが突然故障しました」 3/8

3/6(日)夜、パソンコンをいじっていて、メールが動かなくなり、自力で直そうとしたのがいけなかった。後で思うと何が何だかわからぬどっぼに嵌っていたようです。いろいろ、いじってパソコンを壊してしまった。連れ合いのPCを借りてこの文章を書いています。復旧に時間が掛かるようです。しばらくお休みを下さい。申し訳ありません。

追伸
前から決めていたことですが、4月6日から旅行の予定があります。パソコンの故障とは関係がないことですが、いずれにしても今までの自己を振り返る旅になると思います。よろしくお願い致します。



  1. 2016/03/08(火) 20:07:28|
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『2016年映画』 「キャロル」(主演ケイト・ブランシェット。ルーニー・マーラ) 3/1

『2016年映画』「キャロル」(主演ケイト・ブランシェット。ルーニー・マーラ監督トッド・ヘインズ。3/1
                 原作パトリシア・ハイスミス音樂カーター・バーウエル。撮影エド・バックマン)

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ケイト・ブランシェットの美しさに見惚れた!映画というエンターテインメントは、大衆を夢心地の世界にもっていく。これは「同性愛映画」ではなく、「純粋無垢な恋愛映画」だ!それから「深い愛の物語」に進化する!見ていて変な感情などなく、ただただ美しいのであった! <自分探しの物語>! ケイト・ブランシェットの美しさ、優雅さに見惚れていた。

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米国の人気作家パトリシア・ハイスミス(映画「太陽がいっぱい」「見知らぬ乗客」の作者)が1952年に出版した本を、「エデンより彼方」の監督トット・ヘインズが、若手女優のルーニー・マーラと大女優ケイト・ブランシェットを起用して映画化した作品。必見の恋愛映画!

50年代のニューヨークが舞台、画面に映る総てが、カラーコーデネイトされている。色や光がにじんでいる。ブランシェットの視点の先、或いは彼女が写っている映像が、美しくコーデネイトされている。画面の玩具はすべてこの映画のために手作りされた。

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音楽が主人公の感情や欲望を表現。50年代は同性どうしの愛を表現する台詞が無かった。その台詞を音楽によって埋め合わせる。曇った少し歪んだ映像と曇ったようなピアノの調べがいい。聴いたことがある曲が流れてくるが、残念ながら曲名を知らない。
(50年代はレズもゲイも犯罪扱い。現代の眼から見ればあって当然という観点があるが、50年代では背徳扱いか、屈折した心情になるかのどちらかだ。映画では台詞にならない同性愛の感情を音楽が表現する。また、表情や視線によっても表現している。)

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1950年代、ニューヨークのマンハッタンで、高級デパートの玩具売り場でアルバイトをしているテレーズ(ルーニー・マーラ)は写真家になる夢をもっていた。彼女に言い寄る男がいたが、自分から積極的になれなかった。
キャロル(ブランシェット)が娘のために玩具を買いに来た。上流階級の奥さま風のキャロルの際立った華やかな雰囲気に一瞬に心を奪われたテレーズ、目が釘付けになった。キャロルも気づいた様子、

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子どもへのプレゼント・電車の玩具を買って、何故か手袋を忘れていった。テレーズは手袋の忘れ物に気づき、玩具と共に届ける。忘れた手袋はシンデレラの「ガラスの靴」だろうか?

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キャロルは夫ハージとの離婚に手こずって、娘リンディの親権でもめていた。そんな時期に、手袋を届けてくれたテレーズの好意がうれしくて、キャロルはテレーズをランチに誘う。その後も二人は自然と交友を結ぶようになる。むしろ、キャロルは積極的にテレーズ誘う。テレーズはキャロルに憧れ、キャロルは心の寂しさを満たそうとする。

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夫との生活が欺瞞に満ちたもので、結婚生活の「飾り」でしかない存在に嫌気がさしていた。夫は離婚を許さず、愛娘の親権で争っていた。今は無二の親友のアビーとの過去のレズ関係、現在のテレーズとのことを夫は離婚訴訟で持ち出して、妻キャロルの母親不適格を訴えた。
(50年代において同性愛は背徳とされた)
キャロルは自暴自棄になり、テレーズに八つ当たりをしたが、翌日謝ってきて気晴らしに旅行に誘った。ホテルでの一夜でとうとう一線を超えた。ところが、夫が雇った探偵に録音テープや写真を撮られ、それが不倫の証拠物件・しかも背徳的な写真として、、、

キャロルと会った当初テレーズは、ランチで何を食べたいかを言えないほど優柔不断だったが、伝手を頼ってNYタイムズに勤め始める。やりたいことを心に秘めて生きている女になっていった。自立した女性になっていた。

暫くして、キャロルがテレーズを訪ねてくる。キャロルは愛娘の為に、夫との暮らしを考えたが、夫の飾りの愛のない生活に耐えられないと、自立した生き方を選んだ。市内に住まいを構えて仕事をしょうとした。テレーズに同棲を提案するが、彼女は曖昧な微笑をする、、、

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艶やかな金髪、赤い唇、すらりとした体躯にゴージャスな毛皮を纏った華麗なキャロルの魅力は素晴らしい。キャロルに扮したブランシェットの視点の先、じっと見つめる目の力、指先のしぐさ、指先がテレーズの方に触れると熱い熱気を呼びおこすかのようだ。ブランシェットを中心に美の世界を組み立てる。魅惑の美が作られていく。

監督 <トッド・ヘインズ>
米の映画監督・脚本家。2002年「エデンの彼方」で多数の作品賞・監督賞をとる。主演のジュリアンムーアがヴェネツィアで主演女優賞。2007年、「アイム・ノット・ゼア」ヴェネツィアで審査委員特別賞とケイト・ブランシェットが主演女優。ゲイであることを公表。

原作 <パトリシア・ハイスミス> 1921-1995 米の女流作家
52年に別名で発表した「ザ・プライス・オブ・ソルト」が同性愛者の人気を呼び、百万部のベストセラーとなった。「見知らぬ乗客」がヒッチコックによって映画化。60年「太陽がいっぱい」がルネ・クレマンによって映画化され人気になった。生涯独身。

音楽 -<カーター・バーウエル> 1955~ ニューヨーク出身 映画音楽作曲家
コーエン兄弟監督とスパイク・ジョーンズのすべての作品を手掛けている。「キャロル」について、登場人物の感情・欲望を音楽で表現するとの主張は面白かった。同性愛が背徳という50年代の陋習が、人物に感情を表現出来ない存在にしている。それを音楽がおぎなう、と。

主演
<ケイト・ブランシェット> 
1969~ オーストラリア出身の女優。98年の「エリザベス」で一躍トップ・スターになる。2001~「ロード・オブ・ザ・リング」のガラドリエルを演じ、演技・実力派の女優の確立。2004「アビエイター」(キャサリン・ヘップバーンを演じた)アカデミー助演女優賞
2007「アイム・ノット・ゼア―」(ボブ・ディランを演じ)G・グローブ賞・助演女優賞
2013「ブルージャスミン」G・グローブ賞、アカデミー賞2つの主演女優賞

<ルーニー・マーラ>
1985~ ニューヨーク出身。ニューヨーク・ジャイアンツ創設者の一門の生まれ。
2011 「ドラゴン・タトゥーの女」一躍有名になる。「キャロル」でカンヌ女優賞



  1. 2016/03/01(火) 14:57:56|
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